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【小説シリーズ】陪審喚問の時(The Grand Jury)

3/4/2019

 
本記事は、本ブログ作成前(2000年代)にMSLGのメンバーが執筆した小説です。現時点の法律や制度を前提にしたものではありませんので、ご留意下さい。
毎週概ね月曜日に、20回に分けて配信します。今回は第6回目です。

=====================


第6章 訴状と召喚状 (Summons and Complaint)
 
事務所を出て、私のぽんこつ車に二人で乗り込みました。日に照らされると、ずっと窓のない部屋に閉じ込められていた真治君の白い顔ががむしゃらに太陽を吸収しようとしているようでした。朝から見たこともない法廷に引きずり出されたり、保釈の手続きを済ませた彼は、疲れているように見えるにもかかわらず、顔が引き締まっていました。言葉少なに、車のフロントガラス越しに何かをじっと考えていました。
父親の死、自分に対する刑事裁判、これからの人生、どれをとっても今のところ先が見えません。私も運転しながら、ただ刑事弁護をするだけでは、彼が負っている問題は解決しないような気になってきます。
工事ばかりしている、サンフランシスコのダウンタウンの坂道を上ったり下りたりして、真治君の家に向かいました。車をガレージの前に停め、二人で家の中に入って行きました。私が鍵を持っていたので、玄関の扉を開いて真治君を先に入れてあげました。真治君は先週逮捕されたときに見たままの散らかった室内を無表情のまま、見つめていました。
真治君の肩をたたきながら、私は真治君の回想を断ち切るつもりで言いました。
「さあ、出発の準備をしなくちゃならない。今日からしばらく君は僕の家で暮らさなくちゃならないから。」
「え、先生の家ですか。」
「さっき、裁判官に保釈の条件として、僕が面倒見ると言っちゃったからね。それに、ここに君一人置いていけないよ。学校は僕の家から通えばいい。」
「学校に行ってもいいんですか。」
「もちろんだよ、そのための保釈だと思ってもいい。」
「先生…。先生に迷惑ばかりかけて。いいんですか、こんなことまでしてくださって。」
「いいじゃないか、今、僕がしてあげられることは、この位だからね。さあ、準備をしよう。」
真治君は意を決したように、自分が必要な服や洗面用具それに学校の教科書などをバッグに詰めました。そして、リヴィングの本棚に飾ってあった、お父さんと一緒に真治君が写っている写真を入れたところで、バッグのジッパーを閉じました。
私が、真治君のバッグを持って車に向かおうとした時、真治君は思い出したように、父親の寝室に向かいました。戻ってきて私の顔を見るなり、
「どうしよう、先生。お金がない。お父さんのチェックブック(小切手帳)なんかがない。」
「うん、多分FBIが持っていっちゃたんだろう。チェックブックがあったとしても、口座は当面凍結されているだろうから、お金は引出せないよ。」
「…。」
「お金のこと心配しているのかい?」
「そうです。」
FBIは麻薬が見つかったことで、麻薬に関係した銀行預金や家、それに車などを没収する可能性があります。もし、事情を知らなくても、自分の家で麻薬が見つかってしまった場合、家は没収の対象になります。また、銀行口座なども麻薬に関するお金のやりとりがなされていた口座であれば、入っているお金はすべて没収の対象になります。法律上、麻薬に関しては非常に厳しく取り扱われるのです。没収することで、見せしめにする意味もあるのでしょうが。この事件の場合、無実を証明しなければ家は没収されてしまう可能性があります。そのためにプレリムで保釈金なしの保釈を主張したわけもあるのです。ただ、今真治君をこれより不安にすることは無用ですから、何もそのことについては言及しません。
「それだったら、現金なんかどこかに隠してないの?」
「えっと、僕が少し持っているし…。あ、ちょっと待ってください。」
少し経って、真治君は台所の引出しから、「緊急用」と日本語で書かれた封筒を持ってきました。100ドル札が10枚入っていました。
「それだけあれば、大金持ちだよ、ははは。じゃあ、行こう。」
じっと室内を見ていた真治君は、私に無言でついてきました。
私の家は、といってもアパートですが、真治君の家から20分ほど車を走らせたところにあります。真治君はこれから、今までの生活とは雲泥の差のところで生活するのですから、
「君の家とぼくのところじゃ、GDPが相当違うからな、覚悟しておいてね。」
とふざけて言いました。
「そんなの、大丈夫です。」
駐車場に車を入れて、アパートの3階建ての3階に位置する私の部屋に真治君を招き入れました。幸いにも2ベッドルームのアパートなので、私の書斎を真治君の部屋にしてあげました。それにしても、散らかっています。男の一人暮しなんてこんなもんです。ちょっとの気休めに床を含めていたるところに置いてある本をまとめました。鍵を真治君に渡し、シャワーに入ることを勧めました。ゆっくりシャワーにも入っていなかった真治君は喜んでシャワールームに行きました。
私はスプリングがへとへとになったソファに座り、ポケットに持っていたベンツの鍵を取り出して眺めていました。考え事をしながら、目を閉じていると、ちょっとの間眠ってしまったようです。目を開けると、もうひとつのラブシート(短いソファ)に真治君がちょこんと座っていました。外は霧が立ち込めて、灰色のキャンパスに白の絵の具が混ざりかかっているように見えます。時計をみるともう7時を過ぎていました。
「お腹減っただろう。何食べようか。」
「なんでもいいです。」
「じゃあ、ピザでも取ろうか。ノースビーチ・ピザっていうすごくおいしいやつがあるんだ。そこの支店が最近この近くにもできたんだよ。」
「賛成です。ピザ、大好きです。」
トッピングを決めて、私がオーダーをしました。ピザを待っている間、真治君は、やっと新しい生活の場に慣れようとしたのか、私の持っているCDを見たり、本を見たりし始めました。
「へー。先生、ジャズ好きなんですか。」
「特にジャズピアノが好きなんだ。大学生のとき友達ですごくジャズが好きなやつがいて、それからだね。ミシェル・ペトロチアーニとか好きだね。」
「真治君は、ジャズが好きなの?」
「うん、すごく好き。心が落ち着くんです。」
「若いのに珍しいねぇ。僕なんか若いときは、うるさいギターとかが好きだったから。」
「これ、かけてもいいですか。」
ちょっとの間をおいて、静かなペトロチアーニのピアノが流れてくる。
「真治君は、音楽関係の仕事でも将来したいのかい?」
「ううん、音楽は好きだけど、将来何をしたいっていうのはまだわからないです。」
「夢ってあるのかい。」
「うーん、将来の夢ってあんまりないなぁ。」
天井を見つめながら、真治君はつぶやきました。
「夢かぁ。」
しばらくの沈黙があった後、ピザが届けられました。
「な、チーズが違うだろ、これが大好きなんだ。しつこくなくて。」
「うん、本当においしいです。」
がむしゃらに、二人でピザを食べました。ラージピザが瞬く間に二人のお腹に消えていきました。真治君も僕につられて、たくさん食べていました。食欲があるということは非常に良いことです。腹が減っては戦はできませんからね。
食後に私もシャワーを浴びて出てくると、ソファに座って真治君は教科書を見ていました。
「明日から、また学校だね。がんばれ。」
「金曜日と今日休んじゃったから、予習しておかないと。」
「勉強、嫌いじゃないんだ。」
「うん、学校楽しいし。」
「どんな勉強が好きなの?」
「歴史かな。」
「へー。」
「ねえ、先生ちょっと聞いてもいいですか。」
「なんだい。」
「法律っておもしろい?」
興味津々な顔で真治君は私に聞きました。
「う~ん、大学院で
「じゃあ、弁護士の仕事って面白い?」
「実を言うと、面白いと思ったことはあまりないけど、人の役にたてるじゃない。ひいては社会のためになるしね。でも、ストレスも多いし、しっかりしていないと勤まらないな。」
自分のことを思いながら、ぼつぼつ答えました。
「弁護士になるのは難しいの?」
「カリフォルニア州はアメリカでも一番難しいらしいね。博士課程を終えて、BAR(司法試験)に受からなくちゃらない。僕もね、日本人っていったら外国人だろ、勉強しているときにはすごく不安だった。」
「がんばったんですね。」
「うん、がんばった。真治君と同じように僕も…一人ぼっちだったから。なんかさあ、漠然とだけど人のために何かできたらうれしいなって思ったんだ。そう思ったら勉強するガッツがいつもわいてきた。」
「人のためか。医者の仕事と似ているのかなあ。」
「医者っていうのは、体の病を治すけど、弁護士っていうのは心の病や社会の病気をみんなが幸せに住めるように少しでもよくする仕事だと、僕は思っている。いやいや、ちょっと抽象的かな…。」
真治君は考えているような目をしながら、話を聞いていました。
「弁護士にもいろいろな種類の人がいる。金を儲けたい人とか、名誉ばかり気にする人とか、高飛車な人とか、自分は普通の人より優れていると思っている人とか。だけど、人の痛みがわからない人はいい弁護士になれないと思う。」 時計を見るともう10時を過ぎていました。
「もう遅いから寝れば。明日早いだろ。」
「おやすみなさい。」
「あっそうだ、お父さん、ベンツ持ってたよね。」
「はい。いつも乗っているやつです。」
「家になかったよね。」
「そういえば、今回のメキシコ出張のとき、いつもはジムさんのハイヤーに頼むんだけど、飛行機の時間に遅れそうになったからって、一人で車に乗って行きました。ロビンスさんとは別だったから。確か、2週間くらい前の土曜日です。どこに置いてあるんだろう。」
「知らないか。」
「知りません。」
「わかった。ありがとう。それじゃ、おやすみ。」
次の日、朝早く真治君とともに家を出ました。真治君の学校で彼を降ろし、事務所に行きました。ある程度ルーティーンの仕事をこなしたり、電話の応対をしていましたが、真治君の事件がどうしても頭を離れません。千穂さんもそれを察したようで、
「先生、電話の応対だったら私がやっておきますから、したいことなされたら? 三谷先生にも話しておきます。今週は、法廷もないし。えっと、クライアントの方には待ってもらうか、三谷先生に頼んでおきますから。」
千穂さんは本当に有能ですよね。なんでも、ぱっと考えて実行してしまうのですから。来客の様子で、フロントの方に小走りで行く千穂さんを見ながら、どこにベンツがあるのか、またFBIはもうベンツを見つけてしまったのか、私は思案してしまいました。
しばらくすると千穂さんが、私の部屋に戻ってきました。分厚い感じからして訴状でしょう。いつものことなのですが、千穂さんは眉をしかめながら、私に手渡しました。明日目を通すよと言いつつ、一番上の紙であるサモンズ(召喚状)の被告名を見ると、真治君とお父さんのエステート(死者の財産全般)の名前が載っています。裁判所はサンフランシスコの州地方裁判所で、民事事件ということがわかります。原告はエステート・オブ・ジャック・ロビンスとなっています。つまり、亡くなったロビンスの名義で裁判が起こされているのです。訴訟の原因は、簡単に言えば、真治君と父親が麻薬に関係したことから、爆発が起こり、ロビンス氏を死に至らしめたというもので、一般にWrongful Death Actionと呼ばれています。
「あちゃ、刑事の次は民事かよ。」
千穂さんも心配な様子です。
「僕が、真治君の弁護士をしていることまで調べて、ここに送達してきたんだろうね。誰なんだか、相手の弁護士は。」
書面を見ると、弁護士はビクター・カニングハムとなっており、法律事務所はベーツ&マコ-ミックとなっています。
「ベーツ&マコ-ミックっていったら、あの巨大ローファーム(法律事務所)じゃないか。」
「そうですね、ベーツっていったら多分サンフランシスコでは二番目に大きい事務所じゃないですか。」
千穂さんはちょっと
「なんであんな大きい事務所がこんなに小さな個人の事件をするのかな。大きな企業相手に、金や時間を使って仕事を取ってくるのがああいう大きなところだろ。意味ないよなぁ。」
とにかく、訴状の送達から30日以内に答弁すればよいのですから、少しは時間があります。それよりも、ベンツを見つけることのほうが先決です。鳴り響く電話を千穂さんに任せて、私は事務所を飛び出しました。
飛び出したものの、どうやって車を探すのか、途方にくれました。手がかりがあるとすれば、真治君の家です。またもや、シークリフに車を飛ばします。真治君の家にさしかかったところで、見覚えのある黒塗りのフォードが視界に入りました。真治君の家のガレージの外に無造作に停めてあります。私は唇を真横にぎゅっと結びながら、きしむブレーキでボルボを停め、真治君の家に大股で入っていきました。門は開いています。
「これはこれは弁護士さん、ごきげんはいかがですか。」
皮肉交じりとも思える口調でFBIのトニーがいいました。この男、あまり好きになれません。トニーを無視してマックブライドに声をかけました。
「マックブライドさん、まだ捜査続行ですか。この家がよっぽどお気に入りなんですね。麻薬は出てきたのだからもういいでしょう。この家は背後にある組織とは何ら関係がないですからね。」
私は、トニーを連れて一緒に来たことを非難するようにマックブライドの顔をじっと見つめました。
「いったい何の用なんですか。」
「バード検事から聞きました。賊が侵入してきたんですって。あなたに怪我を負わせて。」
「私のプレ・リムでの証言を聞いたのですね。」
「それで、状況を見にきたってわけです。でも、あなたは警察に通報もしなかった。」
「通報したって、調書1枚作って終わりでしょう、市の警察なんか。あ、そういえばこの真治君に関する事件の調書はもうできあがっているでしょうね。私の手元に届くのはいつになるんですか? あなた方の理論を見てみたい。判例では確かに家から発見された場合には家の持ち主は罪に問われることがありますが、そこに居合わせた人に関しては五分五分ですよね。いくら住んでいたからとはいえ。」
「今がんばってまとめているところですよ。でも現在の状況をあなたには言えません。真治君についてもFBIは追及する覚悟です。もっとも、検事局の仕事ですがね。」
「そうくると思いました。どうせ、捜査は続行中と言われるのがオチですからね。だから、私も賊に襲われてもあなたに連絡つけなかったんです。」
「…。」
「それにしても今日はなんのご用で。」
「ちょっと、その問題のシャワールームを見せていただけますか?」
「ぜひ、見てください。歓迎しますよ。」
私は、二人の捜査官を従えて、家に入りました。窓を開けていないせいか、空気がすえています。捜査官をシャワールームに促し、私は一歩下がった廊下のところで、二人の行動を観察していました。
ふと、私の右脇にある、ガレージの入り口を見ようと思いドアを開けました。やはり、赤いコルベットはあるものの、ベンツは見当たりません。麻薬が見つかったあたりは相当散らかされています。その散らかったキャンプ用品などとは別に、ガレージのドアに近い所の床に散らばっている書類を見つけました。たぶん、この2、3日間に届いた郵便物でしょう。もちろんFBIもベンツが存在することは記録からわかっているでしょうが、まだ捜査の目は向けていないようですから、ちょっとでも気づかせるのを遅らせるため、私はガレージのドアをそっと閉めました。
しばらくして、検分が終わったようです。
「結構な道具を使っていますな。コンクリートを化学的に一部溶かしてある。これじゃ、音もしないでしょうな。」
私は何も言わず、二人を私が襲われた真治君の部屋に招き入れ、コンピュータが取られたことも伝えました。
「ふーん、コンピュータね。そんなに大事な情報が入っていたのかな。」
マックブライドは少々、困惑した顔になりました。押収しなかった彼のミスですからね。近いうちにもう一度検査班を連れて検分したい意向を私に伝え、捜査官はドアから出て行きました。
「マックブライド捜査官、ひとつ聞かせてください。」
振り向いたマックブライドは私を見ました。
「誰かがこの家に麻薬があるとリーク(密告)したのですか。」
マックブライドは表情も変えず、そして何も言わずにトニーと車に乗りこみました。捜査官の乗った車の音が遠ざかっていきました。どうみてもこのような豪邸から30パウンドもあるヘロインが見つかることは腑に落ちません。もし、麻薬をやっていたとしても、お金があるなら他の場所を借りるなりして保管しておけば良いのですから。どうみても、誰かが福本一家をはめようとしているような気がします。
踵を返した私は、ガレージに行き、ガレージドアの周りにちらばっている郵便物をかき集めました。ほとんどはジャンクメイルと請求書でした。近くのスーパーの安売り券などもあります。私もちょっと夕飯の買い物なぞをしなくてはという気持ちになってしまいました。ご丁寧にも真治君の次回の出廷命令も裁判所から届いていました。さほど目を通すものがないので、ジャンクメールだけ別にして、請求書の類をまとめて、ガレージから家の中に入りました。歩きながら請求書に目を通すと、ケーブルテレビやガス、それに電気などのおざなりの封筒に混じって、ファイブ・スター・パーキングという差出人からの請求書がありました。赤いスタンプで、INVOICE(請求書)と大きく書かれています。私は立ち止まり、構わず手でその封筒を開けました。昨日送って今日着いたと思われる請求書が顔を出しました。それによると、福本氏の車が約束の期間を超えて放置されているから、すぐに取りにくるか、追加のデポジットを払って欲しいと書かれています。軽く口笛を吹いた私は他の請求書をテーブルの上に置き、戸締りを確かめてから家を飛び出しました。車に乗って、またもや昼飯を食べていないのに気がつきます。弁護士をしていると本当に食生活が不規則になります。まあ営業の人もそうでしょうが。メキシコ料理屋で、カルネ・アサダ(焼肉)いりのブリトーを買います。徹底的に野菜不足ですよね。反省。はやくブリトーにぱくつきたくて付近の銀行の駐車場にちょっと失敬して停めさせてもらおうと思い入ります。私とすれ違って出て行く車が、私の後ろから駐車場に続けて入ってくる車と接触しそうになりクラクションをけたたましく鳴り響かせます。
車を駐車場に停め、銀紙で包まれた棒状のブリトーの片一方を開け、いやー、ブリトーはおいしい、と思っていると携帯電話が鳴ります。口に溜まっている牛肉とお豆、それにサルサなどを一気に飲み込むことで処理すると、電話に出ました。千穂さんです。
「先生、あのカニングハム弁護士、ほら真治君の民事事件の…。至急電話が欲しいって。」
「いやにせっかちな弁護士だね。おっと、弁護士の鑑だねぇ。」
「ほら、わけわからないこと言ってないで、ちゃんと電話してくださいよ。至急取り次ぐって言っちゃったんですから。」
「了解で~す。」
電話を切った私はブリトーをかじりつづけました。なんで、そんなに急に民事事件の相手の弁護士が電話をかけてくるのか、ちょっと興味がありますが、今は腹が減っては戦はできないとあごを動かしてブリトーをお腹に収める作業に没頭していました。

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