皆様こんにちは。移民チームの伊藤です。
昨日のWBC準決勝は、日本の大逆転に湧きましたね。あきらめたらそこで試合終了ですよ、と聞こえてきそうでした。そして奇しくも日米対決となった今日の決勝は、更に劇的な日本の優勝で幕を閉じました。おめでとう、侍ジャパン! しかし私個人としては、3月と言えばやはり「March Madness」。全米が大学バスケに熱狂する時期です。この「3月の熱狂」は4月迄続き、今年の準決勝は4月1日、決勝は4月3日です。要チェックや! 先月は、非移民ビザ(Nonimmigrant visa)についてお話しました。今回は、もうひとつの類型である、移民ビザ(Immigrant visa)について考えたいと思います。前回お話したように、ビザには移民ビザと非移民ビザの、大きく分けて2種類があります。ですが皆さんが一般的に持つ「ビザ」のイメージは、非移民ビザ、たとえば学生ビザや就労ビザの方なのではないかなと思います。 では、移民ビザとはどういったものなのか考えていきましょう。 移民ビザとは、読んで字の如くアメリカに移住を希望する人(移民)が申請するビザです。それはグリーンカード、いわゆる永住権のことでしょ、と思われるかも知れません。実際、同義語のように使われたりしますが、移民ビザ、グリーンカード、永住権には、はっきりとした区別があります。 先ず、ビザ(査証)とはアメリカに入国する際に必要な書類で、パスポートに貼付されます。当事務所代表の鈴木は、比喩として、ビザとは通行手形であると20年以上言い続けています。入国するのに必要な書類ですから、ビザは当然アメリカ国外で発行されます。発行するのは、在外のアメリカ大使館および領事館です。 一方でグリーンカードはアメリカ国内でのみ発行される、文字通りカードです。グリーンカードの更新や再発行についてもアメリカ国内でないと申請ができないルールになっています。発行するのは、米国移民局(USCIS)です。 最後に永住権は、米国永住者としての資格のことです。ビザやグリーンカードのような有形物ではく、あくまで権利です。アメリカに住み続けていて且つ犯罪を起こしたりしない限り、またはアメリカ国外に滞在していても永住資格を維持するための手続きを適切に行っている限り、永住権は失効しません。その意味では、2年や10年など、はっきりとした期限があるグリーンカードとも違う訳です。 さて、もう一度移民ビザに話を戻しましょう。 非移民ビザに期限があるように、移民ビザにも期限というものはあります。通常、移住希望者は移民ビザが発行されてから6か月以内にアメリカに入国しなければなりません。そして期限内に入国すると、グリーンカードが発行されるという流れになります。 とても重要な事なのですが、移民ビザを申請する人でも、先ずはアメリカ国内で永住権申請をしなければならないのです。移民ビザを在外公館で申請する為には、その前に必ずUSCISで請願書の許可を得ていなければなりません。更にこの請願書を提出できるのは、一定の条件を満たした申請者の家族、もしくは雇用者だけです。 移民ビザ=永住権、グリーンカードと勘違いされる理由は、この点ではないかと思います。 本当にややこしいと思うのですが、次回はグリーンカードと永住権についてもう少し掘り下げて考えたいと思います。 もしビザや永住権などについて疑問や不安をお持ちの方がいらっしゃいましたら、当事務所ウェブサイトからいつでもお気軽にご相談ください。 冒頭で触れた「March Madness」とは、NCAA(全米大学体育協会)のディビジョンI所属大学から選抜された64チーム(2011年からは68チーム)によるポストシーズントーナメントです。今年も1回戦から番狂わせが相次ぐ、まさにMadness!23日から始まる3回戦に駒を進めた16強(Sweet Sixteen)、そして8強(Elite Eight)、4強(Final Four)、決勝となる訳ですが、その洒落たネーミングセンスに私は脱帽です。そうそう、68チームを選出するトーナメント開始前最後の日曜日のことはSelection Sunday、そして1回戦前の4試合のことはFirst Fourと言います。皆さん、法則はお分かりになりましたか? それにしても日本、おめでとう!!それでは、また次回も宜しくお願い致します。
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