訳例:不可抗力
不可抗力については、日本で理解される不可抗力とほぼ同様の理解で足りる。 外部からの事変であっていっさいの方法を尽くしても損害の発生を防止しえないようなものをいう。たとえば、一定の物を送付すべき債務を負う場合に、大地震で交通機関が断たれて送付できなかったような場合である。(日本大百科全書 ニッポニカより引用) Force Majeureというのはフランス語である。アメリカではラテン語は知識層が勉強するという一般的なイメージがあり、(それが格好良いのか)ラテン語をそのまま法律用語として使っている場合が多いが(筆者は、やはり英語で平易に記述するほうが現代には合っていると考える)、フランス語も使うのである。この意味は、Superior Force、すなわち「上位の力」となる。 Force Majeure条項に関しては、その概念は抽象的には理解が容易だが、契約書にどのように記載するのかよく考えなければならない。Force Majeureと関連するImpossibility (履行不能)やImpracticability(履行困難)による履行不能の場合も同様であるが、どのような事態がありうるかを具体的に考え、そのうちのどこまでを履行不能や不可抗力として扱うのかを検討し、契約書に落とし込む必要がある。 また、債務の履行の全部ではなく一部に影響がある事態も考えられる。この場合、全部の履行が不能となる場合だけではなく、一部の履行が不能となる場合(契約上規定されている目的物、支払額の不足など)にも、対応できるような条文の設定をしたいところである。 Force Majeure条項は、単に定型文をそのままコピペするのではなく、契約内容に合致した内容を反映させる必要がある条項である。 Comments are closed.
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