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​MSLG ブログ

過去記事「解雇」

6/17/2019

 
本記事は、本ブログ作成前(2000年代)にMSLGのメンバーが執筆したコラム等のアーカイブです。現時点の法律や制度を前提にしたものではありませんので、ご留意下さい。

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今回は「解雇」について考えましょう。ベイエリアで、今直面しているのが不況によるビジネスの縮小、ひいては従業員の解雇という事実です。もちろんベイエリアのみにかかわらず、アメリカでは景気の低迷ということが問題になってきましたね。失業率も増加して、利率を政府が一生懸命下げても火に油状態でした。困ったことですが、一番困るのは、この不況で解雇に直面する従業員、それにその家族などでしょう。最近では「解雇されたのだけど納得がいかない」といった相談の電話をたくさん受けます。それではどういうところに「納得がいかない」のか詳しく聞いてみると、あまり時間を置かずに解雇された、とか収入がなくなり不安となった、といった内容の場合が少なからずあります。ベイエリアではドットコム企業でバブった数年があったわけで、わけがわからず会社が大きくなり、人を雇い、高価な器具を揃えていました。そういう意味で、現在の解雇の波にインパクトを受けているのがベイエリアなのです。
 
解雇になる前提条件として「雇用契約」というものがあります。雇用契約とは、要するに、労務を提供して、その対価として賃金を受け取るという契約です。労務というとピンとこないかもしれませんが、朝起きて、会社に行き、コンピュータの前で仕事をし、電話の応対をして、上司に報告をして、ミーティングに出席して、時間が来れば家に帰るといったことで、最初の契約時のストライクゾーン内の仕事と考えてください。そういった会社のために行った業務を労務といいます。その労務の対価としてもらう賃金ですが、一時期はストックオプションという形も流行しましたが、基本的には金銭ですよね。各州の政府はこの賃金の支払いに関しては非常に厳しくモニターしています。カリフォルニア州ではDepartment of Fair Employment and Laborなどが賃金の支払いを間接的に監視しています。賃金の支払いに関しては、法律上優先的に支払いを受けられるようにもなっているのです。
 
賃金支払いは厳しく法律でコントロールされていますから、たとえば、解雇時には、その時までに行った労務に対する賃金は即時に支払いがなされなくてはなりませんし、支払いが遅れた場合には、州政府に申し立てを行い雇用主の支払いを促すということもできるのです。このように、雇用契約には法律上の規制があるのです。
 
では解雇されるというのは雇用契約を解除されるということですが、どのような内容の解雇が許されるのか、許されないのかを考えましょう。日本では基本的に、30日相当の余裕がなければ解雇はできません。つまり30日前に通知されることになります。カリフォルニアでは基本的に、即日解雇が許されています。雇用契約はすぐに解除できるということなのですね。これはもちろん契約書ではっきり規定されていない場合です。契約書が存在し、解雇の場合は30日前とか、60日前とかに通知をするということが明記されていたらその条項を遵守しなくてはなりません。また、期間が決まっている雇用契約、たとえば1年間などと決まっている場合はその期間中は解雇されるということは基本的にはないわけです。もちろん、他の条項で、解雇事由が記載されていればその条項に沿った解雇は可能ですね。
 
契約書がなく口約束での契約(契約書がなくても雇用契約は成立します)に基づいて解雇された場合には、雇用期間を明確に知らされていない場合などは、即日解雇が可能ですが、明らかに法律的なクレームを出せる場合があります。たとえば、今まで働いた賃金を払ってくれない場合(上述)、違法な理由、たとえば、人種差別、性差別、などがある場合、それにセクハラが絡んでいるような場合、違法な会社の行為を指摘したために逆に解雇になる場合などが考えられます。 ただ、良く相談を受けるのですが、ただ上司とウマが合わない、とか会社の業務内容に不満があるというだけでは法律上「違法」となることは難しいことも覚えておいてくださいね。
 
解雇というのは会社側にとっても気持ちの良いものではありません。「同じ釜の飯を食った」仲なわけですからね。雇用契約というのは継続的に業務を共にするわけですから、ただ単にお金をもらうためだけに仕事をするというのもちょっぴり寂しい気がします。私の事務所では本当に皆さん良く働くのですが、それに加えて皆さん本当に仲が良いのですね。仲間が良いと、仕事もはかどり、対外的にもメリットばかりです。ひとりひとりは個性が強く、髪を染めている人もいれば、お酒が大好きな人もいたり(これは私かもしれない)、サンダルで事務所内をうろうろしている人もいます。ところがいざとなると一人残らず仕事の鬼になるのですね。夜遅くまで、「この株式発行の問題をクリアーしなければ資本充実の原則に反するんだけどなぁ」とか、「この判例によるとこの事件は勝てそうな理由が付けられそうですね」なんて弁護士だろうがアシスタントだろうが喧々諤々で議論しています。あまり夜だらだら飲みにいって話をするということもしませんし、個人の生活は生活として誰も口は出しません。自由な雰囲気だけれどもみんな仕事が好き、そして環境も好きという良い信頼関係ができています。なんか、サザエさん一家みたいなんですね、タラちゃんが走る音は聞こえませんけど。他の法律事務所ではパートナーが実は仲が悪かったり、弁護士が理由もなくえばっていたり、会社のような体系の中で不満を持ったり政治があったりなどと裏では良く聞く話ですが、事務所が信頼関係で結ばれていない状態でよくクライアントとの信頼関係が語れるな、と皮肉に感心することはあります。働く環境ってつくづく大事だな、と最近特に思うのでした。


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