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■INSのPremium Processingは機能しているのか?■

 2001年の夏より、INSが新たに導入したプレミアム・プロセッシング(Premium Processing)という制度をご存知のかたも多いかと思います。
 アメリカ企業または日本の子会社などがが日本人などの外国人を雇用する場合、従来の非移民ビザを申請する方法を使った場合、時間が非常にかかり、外国人の雇用が不安定になったり、ビジネスに支障がある、ということが言われていました。この問題点を改善するためにプレミアム・プロセッシングという申請方法が創設されました。従来の方法でH-1B(専門職ビザ)移民局のカリフォルニア営業局に対して申請した場合、最近の例では、半年ちかくも許可がでるまで待つことが予想されてきました。学生ビザをもち、プラクティカル・トレーニング(通常1年間)で就労し、 H-1Bに切り替える外国人のように余裕があって申請できる方ならまだしも、日本からの駐在員、投資家の方たちのようになるべく短期間で申請手続きを済ませたいという場合は、従来の方法を利用するとビジネスへの迅速な対応が難しい状況でした。実際のビジネスの動きになるべく対応しようというのが、プレミアム・プロセッシングの狙いです。プレミアム・プロセッシングは通常の申請に加えてのオプションですから、各申請の状況に応じて利用することになります。
 それでは、実際どのようにプレミアム・プロセッシングを利用するべきなのか、まず申請の流れを見てみましょう。適用される非移民ビザの種類としては、Eビザ(投資家),H-1bビザ(専門職)、H-2bビザ(季節的雇用)、H-3ビザ(職業訓練)、L-1ビザ(国際企業の転勤者),Oビザ(国際的に業績のあるビジネスマン、科学者、教育者、アーテイスト、スポーツ選手、研究者等),Pビザ(国際的に業績のあるアーテイスト、スポーツ選手等)、Q-1ビザ(文化訪問者)、Rビザ(宗教職)、TNビザ(北米自由貿易協定に基づく)に限定されます。ただし、Eビザは、米国国内で、ほかのビザのステータスからEのステータスに変更する場合はプレミアム・プロセッシングを利用できますが、日本のアメリカ大使館または、領事館に直接Eビザを申請する場合は、プレミアム・プロセッシングは利用できません。
 申請は、移民局の営業局(バーモント、テキサス、ネブラスカそしてカリフォルニアの各局)へ、I-907というフォームを利用し、追加手数料$1000が必要となります。各非移民ビザの申請時に同時に行うことも可能ですし、最初のビザの申請時以降、随時このフォームを使い単独で申請することも可能です。H−1Bビザの場合、通常の手数料が合計$1130ですから、さらにプレミアム・プロセッシングを利用すると追加で$1000支払う必要あり、移民局へかなりの手数料を払うことになります。申請者である外国人や雇用者にとっては大きな負担になります。
 移民局は、プレミアム・プロセッシングの申請書を受領してから15日間以内で処理するとしています。これは、15日(土、日も含む)以内に、何らかの結果を出すという意味です。結果として考えられるのは、許可(Approval Notice)、拒否、質問状の送付です。質問状が申請者に送達された場合、15日間を越えてやりとりする形にはなります。
 申請の流れは上記のようになりますが、実際の活用例はどのようなものでしょうか。当事務所が受任した例でも、昨年より今年は更に多くのプレミアム・プロセッシングをてがけていますが、15日間という期限については、いまのところ機能しています。許可の例で早いものは、移民局が受領してから二日間で許可がおりたものもあります。申請の結果が許可される例では、七日間前後でおりる場合が多いようです。
 移民局は、外部に委託しプレミアム・プロセッシングの利用状況について最近調査を実施しました。プレミアム・プロセッシングを使った申請者の約8割の人々がこの制度に満足しているとのことです。移民局に対して抱いているイメージからするとかなり驚く結果だと言えます。移民局は、特別の費用をとり、また、専門のチームを組織して対応していますので、それに見合った結果を出しているということなのでしょう。また、プレミアム・プロセッシングを使った申請に対して、ストレートに許可がおりず、質問状の来る割合は、4割ということです。かなりの確率で質問状を申請者に出しています。当事務所の扱う事例でも4割よりはだいぶ少ないですが、質問状を受けるケースがあります。しかし、許可が直ちにおりず、質問状がきたからといってただちにあわてる必要はありません。多くは、質問の要旨にしたがってきちっと対応すれば許可につなげることができます。お客さんの中には、質問状が移民局からくると許可されにくいとおもわれる方がいらっしゃいますが、私どもはある程度の確率でくることは経験でわかっていますので、適確に答えてやれば大きな心配はないはずです。もちろん、個々のケースで質問の内容が違いますので、それぞれ十分吟味する必要があります。
 このようにプレミアム・プロセッシングは、十分機能していると考えられます。このプレミアム・プロセッシングが上記で述べたビザ以外の申請(たとえば永住権申請)にも適用されれば、現在の在留資格の長さなどをあまり気にせずに申請でき、長時間待たされるリスクを軽減できることになります。いまのところすぐにほかのビザ等に適用させるという具体的な動きはありませんが、そういう情報が入り次第読者の皆さんとシェアをしたいと考えています。

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